無駄遣い備忘録 『 漢の腕時計編 』

とにかく浪費癖のある僕が買った腕時計の備忘録 ダイバーズウオッチが大好きですが、ダイビングはしません😁

【Nato Type Strap Width22mm】お家で弄ろう 3

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ダイバーズウオッチと言えばウレタンベルト派の僕なのだが、同じ様なセイコーのダイバーズウオッチばかり集めていて代わり映えもしないので、飽きてきたら気分転換に、ベルトだけ交換してコッソリと楽しんでいる。
以前紹介した、BERTUCCIのベルトがNATOタイプのストラップの中では僕の理想に近かったので、手首回りが16cmしかない僕が今までに購入したきた22mm幅のストラップ達をいろいろ比較してみた。

【BERTUCCI】

BERTUCCIオリジナルナイロンバンドは、US mil-spec(米軍規格)に準じた編み込み技術によって作られているMade in USAで、耐久性を高めるため安価なポリプロピレンを使わずナイロン100%の素材を使用している。

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この前中古で手に入れたシングルパスのナイロンベルトである。
さすがに5000円弱のベルトなので、しっかりと張りがあり、厚さが2mmあるので重たい時計でもぐらぐらせずにホールド感が良い。だからと言ってゴワゴワチクチクとした感じもなく着け心地はしなやなで肌当たりも良い。

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バックルを除く全長は27cm

穴の最小位置16.5cm~最大24cm(穴のピッチは5mm)

セイコーブラックボーイに装着の場合、僕は小さい方の穴から4番目の穴でジャストサイズでだった。
全長がこの長さだと剣先を折り込まなくて良いので、ジャストサイズで装着可能だ。そして、シングルパス仕様なので、スッキリ見えるのも好印象だ。
全く問題点ではないが、1点挙げるとすれば、剣先に滑り止めのステッチが入っているので厚みがあり、バネ棒を外さないとベルト交換できなかった。
ちょこちょことNATOストラップを着け替える場合はちょっと面倒だ。

【 TARO´S 】

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アマゾンで激安で買える本革NATOストラップだ。
僕のは中古の腕時計を買った時についていたものなのだが、同じ物をアマゾンで見つけ値段の安さにビックリしたストラップである。
価格以上にしっかりした作りで、革もエンボス加工がされており見た目も良い。
また、柔らかい革なので肌当たりも良いのだが、厚さが1.3mm の革なので、僕の場合ブラックボーイなど重たいダイバーズに装着すると左右にぐらぐらと動きズレてしまうので、手首への収まりが良いとは言えない。
革を厚くすると引き通しできなくなるので仕方ないのだが、やはり薄い革だと若干ベルト自体も伸びてしまうのもぐらつきの原因の一つだと思われる。
しかし、フィット感などは個人差があるので値段からしたら十分なレベルだと思われる。
(ブラックボーイの場合一番小さい穴から3番目の穴で使用している。)

バックルを除く全長は28cm

穴の最小位置16cm~最大25cm(穴のピッチは5mm)

【 ZULUDIVER Geckota 】

こちらは以前Amazonで購入したイギリスのGeckota社のオリジナルブランドZULUDIVER 「Marine Nationale Nato Strap」である。
イギリスから発送なので到着までに1週間程かかるが、丁寧な梱包に日本語のメッセージカード、オマケで時計拭き用のクロスとバネ棒も入っていた。
3000円もしないベルトなのに、好感のもてるサービスであったのをおぼえている。
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100YEN SHOPのNATOストラップと比べると編み込みが細かいく、ZULUDIVERの方はナイロン特有の光沢が少なくツルっとした感じではなくマットな仕上がりだ。ZULUDIVERの他のカラーを持っていないので、カラーによって質感が違うかは不明である。また、バックルなどの金具類はサテン仕上げで100YENのストラップとは違うが、特別高級感があるわけではない。
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このクラスのNATOストラップは特筆すべき点は無いのだが、気に入った柄やカラーがあれば購入してみるのも良いのかもしれない。
(ブラックボーイの場合一番小さい穴から3番目か4番目の穴で使用している。)

バックルを除く全長は30cm 厚さ1mm

穴の最小位置15.5cm~最大25.5cm(穴のピッチは5mm)

MARATHON

Marathon社は1939年にカナダにて創業。
一般的には知られていないが、計器類を各国政府や軍に納入している企業である。そのため、ミリタリーウオッチなども軍に納入しているので、ミリタリーウオッチが好きな人達には有名なブランドである。

このストラップは高級カーフをベースにワックス加工を施し、両サイドをステッチングで仕上げてある高級仕様のNATOストラップなのである。
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裏側には「VACHETTE VERITABLE」「GENUINE LEATHER」とフランス語と英語で本革である意味の型押しがしてある。
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そして、このレザーストラップの特筆すべき点として挙げられるのは、僕にはサイズが大きかったということである。僕の場合、ギリギリ使用可能ではたるのだが、一番サイズの小さい穴ですら若干大きいのである。
また、着け心地や肌当たりは良いのだが、ワックス加工が原因なのか合成皮革っぽく見え、使い続けても本革らしい経年変化はしなさそうな革なのだ。
この辺りの質感は好みもあるのだが、サイズはやはり注意が必要である。

バックルを除く全長は30.5cm 厚さ1.8mm

穴の最小位置18.5cm~最大28cm(穴のピッチは5mm)

LUMINOX

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これはルミノックス3950シリーズの交換用ベルトである。
BERTUCCIと同じ様に、シングルパス仕様であり、質感もしっかりと張りがありホールド感が良く着け心地はしなやかなどと、僕の好みのストラップである。
しかし、このストラップは全長が長く、かなりの量を折り返して使わないといけないのである。
折り返して使用すれば、全然問題無いが僕の腕には合っていないと思われる。
(ブラックボーイの場合一番小さい穴から3番目の穴で使用している。)
個人的に長さ以外の部分は非常にバランスの良いストラップだと言える。

バックルを除く全長は30.5cm 厚さ1.8mm

穴の最小位置16cm~最大27cm(穴のピッチは5mm)

NATOタイプのストラップだけでも、様々な素材、カラー、サイズがあり色々楽しむことができる。
いろいろ試してお気に入りの一本を探すのもいいのではないだろうか。

【FREE STYLE SHARK】お家で弄ろう 2

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【今日の弄り】

今回は90年代に日本でブームになったカリフォルニア発のサーファーズウオッチ「FREE STYLE  SHARK」を弄ってみた。

SHARKは僕もブームになった頃より愛用していて何個か所有している。

そして、実際にウォータースポーツでも使用していて、電池交換などのメンテナンスも自分で行っている。長年使っているので、何度か浸水などもしているが、乾いたら復活して使用できているので、思った以上に壊れないタフな腕時計なのである。

そこで、今回の弄り内容としては、アラーム音、プッシュ音が鳴らないSHARKのチェックである。

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【Freestyle SHARK 90´s】

故障しているのは右のグリーンの個体で、カラーリングが気に入って以前購入して保管していたものである。

そして、左側が最近手に入れたクリアブルーのケースがキレイなマイルドセブン SKI RALLY 99のSHARKである。

マイルドセブンSKI RALLYとはスキー場でラリーカードなるものを貰い、そこに載っているマップを見てチェックポイントをまわり、スタンプを集めるというイベントである。

そして、スタンプを集めたラリーカードをJTに送ると色々な懸賞が貰えたのだ。

今回は同型の完動品を入手したので、中身を比べながら故障原因を調べてみることにした。

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裏蓋はドライバーで簡単に開けられる。

海で使用する腕時計にしては、かなり頼りない仕様である。

取り敢えず開けてみたが、正常な個体にはバッテリーに絶縁シートが張り付けてあり、鳴らない方には絶縁シートが無かった。そして、この時計は小さなスプリングが共鳴盤に触れて音がなるタイプではないので、スプリングの紛失等が原因ではない。

絶縁シートが原因なのか? 

さらに、バッテリーを外して確認してみる。 

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上の画像のように追加して絶縁シートが貼り付けてある部分があった。

よく分からないので、正常な個体に合わせて絶縁シートを作成した。

(絶縁シートの様な物は持ち合わせていないので、家にあった超精密研磨フィルム#15000で代用した。)

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完成!

この時計はACでショートさせなくても、普通に稼働し始めたが、何故かブルーの個体には基盤にACと表記があるのに対しグリーンには何の表記もなかった。

そして、パッキンにシリコングリスを塗って裏蓋を閉めて終了!

 

音が鳴るかプッシュボタンを押して確認!

ピッ ピッ と押すと音が鳴ったのだ。

どうやらバッテリの下の部分的に絶縁シートが追加してあったアレが原因だったようだ。

原因は何であれアラーム音が鳴るようになって今回の弄りは大成功である。

まだ他にも原因不明のアラームが鳴らない個体があるので、また弄ってみようかな。

 

WATCH DATA】

・ケースサイズ: 幅38mm
・ケース: 合成樹脂
・バッテリー CR2016
・デュアルタイム
・曜日表示
・アラーム
・カウントダウンタイマー
・ストップウォッチ
・ナイトビジョン(バックライト)
・100m防水

 

 

 

【SEIKO 7C43-6010 Professional 200m 】ダメージダイバーズウオッチ

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ダイバーズウオッチと言えば、堅牢性、耐久性の高いタフな腕時計である。

武骨な男の腕にダイバーズウオッチ

そのようなイメージから男の道具として所有されている方も多いのではないだろうか。

僕もその中の一人である。

しかし、実際はダイバーズウオッチが活躍するようなシーンでの使用はなく、趣味程度にするマリンスポーツですら、軽量で邪魔にならないデジタルウオッチを使用している。

既に僕の中ではファッションアイテムと化しているダイバーズウオッチなのだが、今回はこんな個体を入手した。

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【 SEIKO Professional 200m 7C43-6010 】

かなりハードに使われていたであろう、ダメージ満載のダイバーズウオッチである。

これは店頭で購入したのだが、ベゼル、風防、ケースには普段使いでは到底つかないであろう無数のキズがあり、インデックス、針は良い感じに変色しているのだ。

発見したときは、ボロすぎるなと思ったのだが、なんとなく眺めているうちに全体的にバランスの良いダメージ具合が何とも言えないヴィンテージ感を醸し出し良い雰囲気なのだ。

インスタなどで、海外の人がアップしている傷だらけのダイバーズウオッチを見るたびに、こんな風に使い込んでみたいなと常々思っていたのだが、僕の使用頻度では到底無理なダメージ具合なので、既にキズだらけのダメージダイバーズウオッチを買ったのだ。

最近では、ヴィンテージのロレックスを模した加工をしてある腕時計も人気があるようだが、やはり僕は実際にダイバーズウオッチとして使い込まれてできた傷や、経年による色褪せなど加工では再現できない本物のダイバーズウオッチが欲しかったのである。

そこで、僕が今回入手したのは以前から気になっていたダイバーズウオッチSEIKO 7C43-6010のダメージが良い感じに入った個体を偶然店頭で発見し購入に至ったのだ。

以前から何故この機種に目を付けていたかと言うと、200m飽和潜水対応の防水性能に加え優れた耐磁性能、そして高出力トルクの高性能キャリバー7C43を搭載していて非常に信頼性の高いダイバーズウオッチだったからだ。

また海上自衛隊海上保安庁に採用されていたプロ仕様のダイバーズウオッチだというのも僕には大きなポイントであった。

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【普段よく使っているサイズのブラックボーイと比較してみた】

ブラックボーイSKX007Kのベゼル経が約41mmなのに対して、約37mmなので比べるとやや小振りに感じるのだが、全身が写る鏡などで見ると僕の腕にはちょうど良いサイズなのである。現在ではサイズ的にもちょうど良いボーイズサイズの本格ダイバーズウオッチはラインナップされていないので1本は手に入れたいと思っていたのだ。

そんな7C43-6010 PROFESSIONAL 200m ダイバーは1985年にCal.6458-600シリーズ(150mダイバー)の後継機として登場したのが始まりである。

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【販売店セイコーウオッチカタログ1985年より転載】

この初期モデルはCal.6458を搭載しており、SEIKOのロゴの下にQUARTZ表記があるので簡単に見分けがつく。

また6458 150mダイバーと同じく長針、短針のベースがシルバーであるのに対し7C43は長針、短針のエッジ部分が白く塗装されており視認性を高めている。

資料がないので、7C43-6010がいつ登場したのかは不明だが、見たことのある一番古い固体は1986年12月製だったので、初期モデルは流通数が少なく希少だと思われる。

【この7C43-6010が登場した86年には、海外輸出用のSQ Professional Diver´s200m表記の個体も登場しているが、これは初期モデルと同様にSEIKOのロゴの下にQUARTZと入り、針もシルバーベースである。】

その後10年以上生産され、後期モデルは夜光がルミブライトに変更され、文字盤の諏訪セイコーのマークは無くなっている。

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【販売店セイコーウオッチカタログ1998年より転載】

上記の様にPROFESSIONAL200mのボーイズサイズ 黒文字盤だけで4タイプも存在しているので、コレクションしてみるのも面白いかもしれない。

 

実際に入手してみて

腕に装着すると、フチ有りのインデックスも高級感は無いが個性的で思った以上に良い感じである。

何より、このボーイズサイズというサイズ感がとても良く、重さ、フィット感共に良い。

未だに人気がある理由がよくわかった。

また、ダイバーズウオッチとしての作り込みが当時の価格を考えると非常に良くできている。

こんもりカーブのかかった風防、内側に傾斜をしているベゼルインサートに両方向回転ベゼル、そして自発光塗料のインデックスと針などビンテージ要素も小さい中に凝縮されて、より引き立っている。

ただラグ幅が19mmなので、選べるベルトが少ないのが少々残念な点である。

すでに処分してしまって後悔しているのだが、TROPIC SPORTSのラバーベルトなどが似合いそうである。

しばらくは似合うベルト探しで遊べそうだ。

 

WATCH DATA】

  • ベゼ径 約37mm
  • ケース径 縦約43mm (ラグ先~ラグ先)
  • ケース径 横約38mm(リューズ除く)
  • 厚さ 約12mm
  • ラグ幅 19mm
  • ねじ込み式リューズ
  • 200m 飽和潜水対応
  • バッテリー SR927SW

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【SEIKO SQ007 SUPER RUNNERS】お家で弄ろう

【今日の弄り】

ずいぶん前にベルトだけが欲しくて、ジャンク品で買った

セイコー スーパーランナーズ

「SBDG007」 S750-0AA1

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【販売店セイコーウオッチカタログ2010年より転載】

ジャンクの理由は、ソーラー用 2次電池【充電池】が弱っていて、満充電できないという理由であった。そのため激安で買ったものだ。正直定価が20000円ぐらいするのに驚いている。

買った当時は日光に当てていれば、多少の充電はされるのだが、とても通常使用ができる様な状態ではなかったので、使うこともなく机にしまい込んでいたのだ。

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2011年製だと思われる。

僕が買ったのが3年ぐらい前なのだが、現在は動く気配は全くなし。

製造から9年で使い物にならないとは、実際ソーラー用の2次電池の寿命ってどれぐらいなのか気になるところだ。

長期保管していたので、バッテリーがダメになって液漏れしていないか気になったので、一応確認してみることにした。

裏蓋は小さなネジ4個でとまっているだけなので、簡単にオープンできる。

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バッテリーは金属のプレートで押さえつけてあるが、OPENと書いてある下で引っ掛けてあるだけなので、精密ドライバーのマイナスで軽くコジったら簡単にバッテリーを外すことができた。

バッテリーは「CTL1616F」

見た目は普通のリチウム電池のようだが、裏側にカタツムリみたいな金属のプレートが付いている。

特に液漏れなどなさそうなので、単にバッテリーが死んだだけなのだろうか?

「CTL1616F」はアマゾンで売っていて、1500円ぐらいで購入可能なので買ってみようかと思ったのだが、バッテリーが原因ではなく、違う箇所が壊れていたらバッテリーが無駄になるし、本体が激安だったので1500円すら高く感じる。

取り敢えず動くかどうか、ある方法で試してみることにする。

※壊れる可能性が高いので、絶対に真似をしないで下さい!

ある方法とは形状が一緒のリチウム電池を入れたらどうなるかだ。

試しに100均で買ったこいつを組み込んでみる事に!

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 そもそも電圧も違うし、CTL1616=2.3V→CR1626=3V  裏蓋を開けると一般の電池は組み込まないでください!とデカデカと書いてある。

サイズは一緒だが、そもそも使えるのか?

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先ずは、カタツムリ状の金属プレートを入っていたバッテリーから慎重に剥がす。

僕は指で強引に外したけど、カッターなどで慎重に剥がした方が良さそうだ。

剥がしたプレートは何故か粘着力が無く、新しいCR1616に貼り付けできなかったので、バッテリー格納部にそのまま入れておくことにした。

そして、CR1616を入れてプレートで固定し、AC部分をピンセットでショートさせパッキンにシリコングリスを塗って終了!

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 普通に使えるじゃん!

やはり2次電池がダメになっただけのようだ。

このまま使えるのか?それとも、すぐに壊れるのか?しばらく様子をみてみることにする。

 

WATCH DATA 】

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【販売店セイコーウオッチカタログ2011年より転載】

 

【追記】

6月16日現在 

2ヶ月経過したが問題無く稼働中

 

【CITIZEN Depth Meter Cal.No.022】スポルテダイバー デプスメーター

SEIKOのヴィンテージダイバーズウオッチの高騰により、数年前からCITIZENのヴィンテージクオーツダイバーまで値上がりしてきた。

しかし、クオーツは壊れたら修理不可の場合も多く、現存するタマ数も多いので機械式のダイバーの様に高騰することはないと思われる。しかし、機械式のダイバーが高額で手が出しにくくなってきているので、手軽にヴィンテージダイバーの雰囲気を楽しむことができるクオーツダイバーが注目されているのは間違いないようだ。

実際、希少なクオーツモデルは以前に比べると高値で取り引きされているので、やはり同じ様な考えの人も多いのではないかと思われる。

そこで今回紹介するのは、シチズンを代表するダイバーズウオッチで、ユニークな見た目から海亀の愛称で呼ばれるデプスメーター ( 海外ではアクアランド )の初期モデルである。

【CITIZENオフィシャル  歴代モデル検索 デプスメーターへのリンクです】

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このモデルは1985年に登場した、世界初のエレクトロニクス水深計(0.1m単位、80m迄計測)を搭載したダイバーズウオッチである。

その後、1986年1月に

「THE DIVINGROBOT “AQUALAND ”」

として世界中で発売され注目を集めた。

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この腕時計は 1988年に公開されたリュック・ベッソン監督のフランス × イタリアの合作映画

グラン・ブルー】Le Grand Blue

フリーダイビングの世界記録に挑む2人のダイバーの友情と軋轢を描いた海洋ロマンスムービー

この映画に登場するイタリア人ダイバーのエンゾ役を演じるジャン・レノがAQUALANDのブラックPVDモデルを劇中で使用していたのは日本ではあまり知られていない話である。

まずこのエピソードだけでも男のロマンをくすぐられる十分な要素である。

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そして、さらに

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CITIZEN × DACOR 】

【SEIKO × SCUBA PRO】 とのダブルネームは有名なので知っている人は多いと思うが、こちらは 【CITIZEN × DACOR】 のダブルネームのダイバーズウオッチなのだ。(デザイン違いも有り)

最近では【SEIKO × PADI 】のコラボレーションでダイバーズウオッチを限定販売しているが、当時の【CITIZEN × DACOR】は少し意味合いが違い、DACORがシチズンにダイバーズウオッチの生産を依頼をしているのだが、あくまでDACORのダイバーズウオッチとして販売していたものである。

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DACORは1954年からレギュレーターを製造・販売していた会社で、当時アメリカにあった5つの器材メーカーのひとつである。現存はイタリアのMaresと合併している。
 

余談だが、DACORはダイバーズウオッチの生産をイタリアの腕時計ブランド「Squale」に依頼していた頃もあり、「グラン・ブルー」のモデルになったジャック・マイヨール氏が 1970年伊豆半島沖で76mを記録した時につけていたのもSqualeのダイバーズウオッチである。


このダイバーズウオッチの付加価値的な魅力は十分に紹介したが、この腕時計の凄いところは海外ではロングセラーの人気モデル「アクアランド」として現在でも販売されていることである。それはダイビングの道具として高い堅牢性と信頼性をダイバーから得ている証拠なのではないだろうか。

国内向けとしての販売期間等は不明だが、1999年に国内向け復刻版として1000個限定で販売されたようだ。初代デプスメーターとはケース形状等で細かな違いがあり、裏蓋はスクリューバックに変更されるなどスペックアップしている。

このスクリューバックのデザインが国内向けの復刻らしい。↓↓

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現在(2020年)国内でも流通限定でJP2000-08Eとして購入可能だ。(日本製ムーブメント 中国組み立て)

見た目のデザインは1999年の復刻版と同じ様に見えるが、裏蓋のデザインがプロマスター仕様になっている点は明らかに違う。

 

WATCH DATA】

DACOR MODEL Cal. No.C020/C022

ベゼル径 約38mm
ケース径 縦約48mm (ラグ先~ラグ先)
ケース径 横約51mm
厚さ 約12mm
ラグ幅 24mm
ねじ込み式リューズ
200m防水
月差 ±20秒以内
バッテリー 3個
(C026/C028は特別調整品)

【時刻系機能】

  •  時刻
  • カレンダー
  • アラーム
  • ストップウオッチ

【ダイブ系機能】

  • 最大深度メモ 
  • 深度アラーム
  • 潜水時間メモ
  • 潜水時間アラーム
  • 水深計測
  • 潜水時間計測

※現在シチズンではC020/C022のメンテナンス不可(バッテリー交換も不可)なので、購入の際は十分に状態の確認をすることをおすすめする。

最近オークションやフリマアプリでは、ジャンク品の出品が多いように感じるのも上記の理由からだと思われる。

 

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今さら聞けない SEIKO 3RD DIVER´S WATCH

今まで、セイコーのダイバーズウオッチを買ったり、手放したりしてきたが、購入する際に中身は別として正直外装がオリジナルか否か分からない事も多く、特にネットで買う際は気になる商品があっても購入を断念する事が何度もあった。

今回、このブログを書こうと思ったのも、某ショップから新商品の入荷情報のメールが届き、その商品に気になる点があったからである。

ショップからのメールは僕が予め登録した検索ワード(セイコー, ダイバーなど)にヒットした商品が入荷した時に届くメールなのだが、今回届いたのはセイコー3rdダイバーの海外流通モデル 6309-7040 が入荷したというメールであった。

特に目当ての腕時計があるわけではないので、メールは暇な時に軽くチェックする程度だったが、今回は珍しく3rdダイバーだったのでアクセスして内容をチェックしてみたのだ。

今回は、たまたま3rdダイバーの中でもタマ数の多い6309-7040であったが、3rdダイバーはとにかく怪しい個体が多く、以前から

これはどうなの?

と気になっている疑問点がいくつかあるので挙げてみた。

 

1:まず最初に思いつくのが、表面張力で盛り上がった様なベゼルの夜光部分だ。

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これって3rdダイバーに限らず中古のセイコーダイバーでたまに見かけるのだが、

こんなのあるの?

といつも気になるポイントなのだが、今回入荷していた、3rdもこのベゼルがついていた。

気になるので、画像検索で6309-7040を調べてみると、もっこりベゼルもちょこちょこ出てくるので困ってしまう💦

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【僕の6309-7049 北米モデル】

僕が持っている3rdとは全然違うのだ。

 

2:そして、次はこれ!

このフォントの違い!!

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↑3rdはコレじゃないの!?

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どっちが正解?

どっちも正解?

 

3:そして、最後はベゼルインサートの表面処理が古いモデル(7C43-7010)は粗い感じで、ブラックボーイは表面処理は細かく真っ黒な感じだ。

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【 7C43-7010 】1991年製

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【 7S26-0020 】2015年製

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【6309-7049】1984年製

 

7C43-7010と6309-7049は似たような見た目のベゼルで、光の加減で色目が白っぽく見える感じなのだが、比較で用意したブラックボーイの様な黒々したベゼルインサートが装着されている場合もあるのだ。

 

僕は実物の3rdダイバーを多く見てきたわけでは無いので、中身は別として外装がオリジナルなのかどうかは画像からは判断がつかないし、実物を見ても分からないだろう。

ましてやカスタムなども興味が無いので、アフターパーツの知識も全くない。

さらに、僕が怪しいと思っているパーツが使われている3rdダイバーでもネットショップでは高額で売られていて売り切れになっていたりするので、ますます分からなくなるのだ💦

 

売り手がどの程度把握しているのかは不明だが、それなりに見極める能力がないと買い取りの際は何を基準にして査定しているのかも謎になってくる。ぼろぼろのダイバーでもアフターパーツでベゼルインサートと風防を交換すれば、見た目はキレイになるので、オリジナルの3rdダイバーより高値で査定してくれるかもしれない。

 もはや何処で買うにしても、値段では判断ができないので難しい買い物ではないだろうか。

 高級腕時計でもないのに、こんなに怪しい個体が多く悩みはつきないが、これほど魅力的な腕時計は他にはない。

誰かセイコーのヴィンテージダイバー購入ガイドなるものを書いてくれないかな(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【L.L.bean Field Watch 90´s】アウトドアブランド × ミリタリーウオッチ

説明不要のヘビーデューティーブランド L.L.beanの腕時計

100年以上の歴史があり、「ビーン・ブーツ」「ビーン・トート」など数々の名品を世に送り出してきたL.L.bean

そして、80年代から登場したハミルトン製のフィールドウオッチもL.L.beanを代表する名品であり、この腕時計がミリタリーウオッチ収集のきっかけになった人も少なからずいるのではないだろうか?

現在でも根強い人気があるのはアメリカ発祥のハミルトン製である事と、ベトナム戦争時に米軍に納入されていた「GG - W - 113」のスペックで製造されたハミルトン・ハックをベースにしている事があげられるが、何よりL.L.beanのイメージが良いからではないだろうか?

当初よりオリジナル腕時計をハミルトンに依頼していただけあってL.L.beanの腕時計のイメージは良く、全製品の10%にも満たないのだが、未だにアメリカ生産(ビーン・ブーツなど)を続けていることにより、MADE IN USAのイメージが強く、こだわり派の人にもファンの多いブランドである。

しかし、今回紹介するのは1992年にL.L.beanとハミルトンが長期にわたるパートナーシップを終了した後、はじめて台湾の「Telux - Pioneer 社」によって製造されたクオーツタイプのフィールドウオッチである。

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この腕時計は、【ハミルトン9445】をベースにしたL.L.beanのフィールドウオッチ(クオーツ)のデザインを継承しており、ぱっと見は秒針の付け根のドットが無いぐらいの違いしかない。この様に大きなデザインの変更がなかったこのモデルまでは、サイズ感も良くミリタリー顔のファッションウオッチとして使いやすいので、みつけたら即買いの腕時計なのではないだろうか!?

なぜなら、このTelux社製のフィールドウオッチはあまり知られていなく人気も特にないので、ハミルトン製にくらべると、かなり安価で入手可能だからだ。

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僕は以前L.L.bean × ハミルトン 初代のフィールドウオッチ(ハミルトン921980)に憧れ入手したのだが、全体的な雰囲気は良いものの手巻き式がネックとなり、実用時計として使うには出番が少なく、いつの間にか観賞用になっていたので手放してしまった。これは腕時計のコレクションが増えると、ローテーションの中の1本として使うには、すぐに使えるクオーツが断然楽なのである。

朝の忙しい時間に止まっている腕時計のリューズを巻き上げ、時刻を合わせるのはなかなか大変なのだ。

すると、何もしなくても正確に時刻を刻んでいるクオーツの腕時計に手が延びてしまうのだ。

それならばと、僕が目をつけたのが安価に入手できて、見た目はカッコいいミリタリー顔のTelux社製のフィールドウオッチだったのである。

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【比較はSEIKO SNX425  7S26-00D0】

デザインもサイズもほぼ一緒であるが、ハードなイメージのミリタリーウオッチにL.L.beanのロゴが入るだけで、ユニセックスで使えるファッションウオッチに変化する。このようなブランドイメージは他のアウトドアブランドでは思い当たらない。

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【ムーブメントはフランスEbauches 1石 クオーツ】

ムーブメントも敢えてなのかフランス製を使用しているあたりも、この時計の面白い点である。

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 【エクステンション付きのダブルロックブレスが標準装備】

初代のハミルトン製とは違い、ラグのバネ棒はハメ殺しではないので好きなタイプのベルトに変更可能なのはうれしい点である。

 

まだまだ入手可能だと思われるので、遊びの1本には良いのではないだろうか。

 

WATCH DATA】

  • ケース横 約38mm (リューズ含む)
  • ケース縦 約41mm (ラグ先~ラグ先)
  • 厚さ 約 8mm
  • ラグ幅 18mm
  • 防水性能 150FT
  • バッテリー:SR920SW
  • リューズ(ネジ込み ◯)
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