無駄遣い備忘録 『 漢の腕時計編 』

とにかく浪費癖のある僕が買った腕時計の備忘録 ダイバーズウオッチが大好きですが、ダイビングはしません😁

【 SEIKO KINETIC 5M42-0E60 】ヨルグ・イゼック氏の名品「アークチュラ」再び!! 【レビュー】

コロナ禍でストレスばかり溜まる毎日ですが、年末におもしろい腕時計を2本発見し入手したので、その内の1本を今回は紹介しようと思います。

時間があればリサイクルショップでトレジャーハントをしている自称トレジャーハンターの僕ですが、2年振りぐらいでしょうか?久しぶりに訪れた店で、一際存在感を放つこいつを発見しました。トレジャーハンター歴は長いですが、このモデルに店頭で出会うのは初めてだったのでお宝発見です。

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これは、以前紹介した「アークチュラ」シリーズのダイバータイプで、1997年にヨルグ・イゼック氏デザインで登場した初期キネティックの1本です。

同氏デザインで同じく1997年に登場したタグホイヤー 「キリウム」と同様に流線型のデザインが特徴的ですね。

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出典:Calibre11

多少磨いてキレイにしましたが、今回入手した個体は使用感満載な状態で、さらにオリジナルのブレスではありませんでした。ブレス込みでヨルグ・イゼックデザインなので、ブレス欠品は痛いのですが、価格とのバランスを考慮して今回は購入しました。

キネティックの腕時計を買う時には、店頭で稼働していない場合が多いので振って動くかを確認するのですが、完全に二次電池が死んでいない限り普通に動き出します。

しかし、普通に動いたからといっても二次電池が弱っている事が多く、今回の個体も着用時は精度良好で動いていますが、動かさないと翌朝までバッテリーがもたない状態でした。

購入時の判断が難しいAGSやKINETICの腕時計の中古品は二次電池保証無しで安く売られている事が多いのですが、まれに二次電池が交換されており古い個体なのに何日も稼働するラッキーな個体もあります。しかし、ダメな場合が多いので、二次電池交換費用も考えて購入すのが良いですね。

 

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【 SEIKOウオッチカタログ1998年より転載 】

カタログで確認してみると、ブレスはステンレスとウレタンのコンビだったようで、さすがに登場から20年以上経過しているので、ウレタン部分が劣化したりして交換したと思われます。買った時にはBearのステンレスブレスが装着されていましたが、取り敢えずレザーベルトに交換してみました。

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デザイナーズの腕時計はブレスの形状が特殊な場合もありますが、これは意外にもベルト取り付け部の形状がノーマルでストレートだったので、ベルトの選択肢は多くセイコー純正のダイバー用ベルトなども装着可能でした。

【 レビュー 】

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3M22-0D49と比較してみると、大きさはもちろんですが、質感等も含め全くの別物でした。さすが定価10万円だけあって、細部まで丁寧に仕上げてあり高級感があります。

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 軽量な革ベルトを装着していますが 96g もあるので、機械式のブラックボーイ(7S26-0020)などと同等の重さではないでしょうか?さらに純正ブレスだとかなりの重量感だと思います。

【外観】

ヨルグ・イゼック氏らしいデザインのベゼルはポリッシュ仕上げでゴールドの差し色が高級感を出すには良いアクセントになっています。

また、【ベゼル + 風防 + ケース】との一体感が素晴らしく、ベゼルの回転は120ノッチでネチネチと気持ちよく回ります。

しかし、全体的な一体感を重視したデザインなので、ベゼルサイドがケースに沿うように薄くなっており指で掴みにくく多少操作性が犠牲になっています。さらにリューズもデザイン重視の形状のためか小型で、ゴールドのリューズ部分を引き出すには爪先などを引っかけて引き出すのですが、リューズ自体が小さく滑り止めの加工もないので操作はしにくいです。

 

文字板には12時の位置から6時の位置にかけてアークチュラのシンボルであるグラデーションになっているインジケーターがあります。そのインジケーターは文字板の1層目ではなくアーク状にくりぬいてある2層目にプリントされており、平面の文字板に奥行きを出しています。これは以前購入したアークチュラ(3M22-0D49)には無いギミックです。

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ドットのインデックスはルミブライトで通常のダイバーズウオッチのインデックスと比べるとかなり小さめですが、トータルのバランスから見ると完成度の高い上品な仕上がりになっています。

また、長針、短針はアークチュラシリーズで統一されたデザインになっていますが、秒針のみ他のアークチュラとは違うダイバーズウォッチ仕様の根もとにドットが付くタイプの針を採用しています。

 

【 まとめ 】

このモデルを調べていてわかったのですが、海外ではそれなりに人気がありコレクターアイテムになっているようです。

やはり、ブラック文字板の方が多く流通しているようで画像も多く出てきますね。

僕も今回購入して一番に感じたのは、やはり以前購入した3M22-0D49とは比べ物にならないぐらい作りが良いことです。

もともと、このモデルが欲しくて探していたわけではありませんでしたが、実物を見て即購入に至るほどデザインが素晴らしく魅力的な腕時計であると僕は思いました。

その点も海外で評価されている要因の一つなのでしょうか?

現状、二次電池が弱っているのでバッテリー交換を自分で行うか悩んでおります。

実際DIYで交換されている方も多いので、チャレンジしてみる価値はあるとは思いますが、しばらくは純正ベルトを探すトレジャーハントで楽しもうと思います。