【 SEIKO ALBA V654-7000 】スウォッチですか? いいえ SPIRE-Gです。
スウォッチをご存知だろうか?
日本製のクオーツウォッチが世界を席巻した1960年~70年代
それまで、時計と言えばスイス時計だったのだが、日本製や香港製の安いクオーツ時計が登場したことにより、スイスの時計産業が消滅してしまうのではと危ぶまれるほど生産が半減し、時計関連企業も激減した「クオーツショック」が当時のスイスを襲ったのである。
その日本製クオーツ時計からシェアを奪還するためにスイス最大のムーブメントメーカー 「エタ社」によって開発され1983年に登場したのが、Swatch (スウォッチ)である。
日本でも、1990年代前半に大ブームになったので、ある意味お馴染みの時計ブランドであると思われる。
スイス製の腕時計が10000円前後とお手頃な価格で買う事ができ、個性的なデザインが当時では目新しく大人気となったのだ。
今回何故スウォッチかと言うと、部屋の片付けをしている時に2本の腕時計が引き出しから出てきたのだが、1本はスウォッチでバッテリー切れで放置してしまっていたので、残念ながらバッテリーの液漏れによってサビが発生し完全にダメになっていた💧
そして、もう一本がコレである!!
SEIKO ALBAの「SPIRE-G」 V654-7000である。
1991年頃から徐々にスウォッチが流行りだし、1993年頃には本格的に大ブームになっていたのだが、ALBAからもこんな腕時計が登場していたのだ。
スウォッチの中でも1990年に発表されたクロノグラフは、独自のメカニズム、常識を越えた低価格(14000円)、多彩なバリエーションをもち、空前のヒット商品となったのだが、その大人気モデルのクロノグラフを10000円という低価格で完全にオマージュし販売していたのである。さすがに、当時この腕時計をしていても誰もALBAだとは気づかなかったであろうスウォッチすぎる珍品なのだ。
モノマガジン別冊
世界の腕時計 NO.9 平成4年より転載
僕も購入した経緯は忘れてしまったが、ある意味衝撃的なモデルである事は間違いないのだ。
SPIRE-Gが気になったので、ちょっと調べてみたのだがスケルトンのオートマチックモデルも漏れなく存在しており、それもスウォッチがバッテリー交換が困難な地域向けに販売していた人気モデル(エタ社のキャリバー2840を使用)をオマージュしたモデルで、その他にもSPIRE-Gのバリエーションはあったようだ。
実際、スウォッチ以外で、この手のポップなデザインの腕時計が売れたかどうかは不明だが、デザインを真似てしまうほどスウォッチが一人勝ちをしていたのだろう。
しかし、そのブームも長くは続かずG-SHOCKブームの到来と共に徐々に落ち着いていったと思われる。
チープなベルトだが、このモデル専用のデザインである。
ワッフル仕様なのも、かなりスウォッチを意識しているのだが……
ワニ?
なぜ?
連想ゲームじゃないが、時計とワニがむすびつくのは
ピーターパン→フック船長→ワニ→時計
マジですか?
夏のシンプルな装いにSPIRE-G
ありかもしれない。
【WATCH MANUAL】
【 WATCH DATA 】
- ケースサイズ 横幅約38mm (リューズ含まず)
- ケースサイズ 縦幅 約44mm(ラグ先からラグ先まで)
- プラスチックケース
- ストップウォッチ
- 10気圧防水
- バッテリー SR920SW