【CITIZEN 1408-396391】遊びの1本 VEGA ヴィンテージダイバー80´s
だんだん気温も暖かくなり、ダイバーズウオッチの似合う季節が近づいてきた。
春になると雑誌などでも腕時計の特集が組まれるのがお決まりのパターンだが、僕は現行の腕時計より、断然ヴィンテージの腕時計に魅力を感じてしまう。
特にダイバーズウオッチの様な使い込まれた傷や経年の色褪せはエイジング加工では表現できない本物のオーラがあるのだ。
今回はヴィンテージダイバーなのにお手軽に入手可能な腕時計の中から、夏の普段使いにオススメなシチズンから登場したブランドVEGA(ベガ)のダイバーズウオッチ1408-396391を紹介する。
【CITIZEN VEGA 1408-396391 】 BLACK文字盤=1408-394551
1983年製
MOVEMENT :MIYOTA 1408A
このダイバーズウオッチはWATER 100m RESIST表記なので、サーフィンなどのウォータースポーツ程度が可能な防水性能で、潜水には使用できないダイバータイプの腕時計である。
もちろん当時の潜水用ダイバーズウオッチであっても、既に防水性能は期待できないので、この際あまり気にしない事にする。
防水性能の部分はさて置き、このベガのオススメポイントとして挙げられるのが、1980年頃のシチズン初のクオーツダイバー クリストロンに採用されていたデザインを継承している点である。
シンプルなバーインデックスに、分厚い唇の様な短針など、いかにもシチズンらしいダイバーの顔をしているのだ。
クリストロンが当時 定価30000円程度で売られていたのに対して、ベガは1/3程度の価格で売られていたのでチープ感は否めないが見た目の雰囲気は十分に楽しめるレベルだ。
低価格を実現するために細かなパーツ類はもちろん、リューズはネジ込み式ではなく、ベゼルもスルスル両方向に回る飾り程度の物にすることにより、徹底的なコストダウンに成功している。
当たり前だが普段使いに何ら問題はない。
そして、インデックスはプリントなのだが、自発光塗料(プロメチウム147)を使用している。そのため変色したインデックスを楽しめるのだ。
このプロメチウム147のインデックスは現行の腕時計には無いヴィンテージダイバーのディテールである。
※シチズンの腕時計で文字盤にP-JAPAN-Pとプリントされているものは自発光塗料(プロメチウム147)を使用している。
シチズンは法の安全基準に基づき、夜光塗料にプロメチウム147という放射性物質を使用していたが、1998年以降に生産した製品には放射性物質は使用していない。
現在は蓄光性の夜光顔料を使用しており、これには放射性物質は含まれていない。
その後、ベガのダイバーはベンツ針を模した針になり、インデックスもドットに変わってしまったので、いかにもシチズンらしいダイバーの顔は失ってしまったのだ。
しかし、この時代のベガは様々なブランドのダイバーウオッチを製作っていたので、それらをコレクションするのは面白いかもしれない。
モノマガジン別冊 1985年
How To Wrist Watchより転載
【CITIZEN VEGA 6B00-408675】1988年製
どちらのベガが好みかは人それぞれだが、やはり僕は80年代前半の 1408-396391 がオリジナリティがありオススメである。
また、アルバと比べてもベガはあまり知名度がないので購入する際もフリマアプリやオークションで5,000円以下で購入可能なのだ。
クリストロンのダイバーは近年高騰していて、程度が良い個体だと20,000円程で取り引きされているので、かなり買いやすい値段と言える。
まだまだキレイな個体も見つかると思うので、是非探してもらいたいダイバーである。
※古い腕時計なので、購入の際はバッテリー切れの個体などは手を出さないのが無難である。しばらく動かしてないと、オイルが固まっていたりしてバッテリーを交換しても動かない場合が多々あるのだ。多少暖めると動き出す場合があるが、遅れが発生する場合もある。
【WATCH DATA】
※1408-396391
- ベゼル径 約37mm
- ケース横 約41mm (リューズ含む)
- ケース縦 約41mm (ラグ先~ラグ先)
- 厚さ 約11mm
- ラグ幅 20mm
- バッテリー:BR2016
- 両方向回転ベゼル (クリック感無し)
- リューズ(ネジ込み X )
※6B00-408675
- ベゼル径 約36mm
- ケース横 約40mm (リューズ含む)
- ケース縦 約41mm (ラグ先~ラグ先)
- 厚さ 約10mm
- ラグ幅 20mm
- 両方向回転ベゼル (クリック感有り)
- リューズ(ネジ込み ◯ )