無駄遣い備忘録 『 漢の腕時計編 』

とにかく浪費癖のある僕が買った腕時計の備忘録 ダイバーズウオッチが大好きですが、ダイビングはしません😁

【 ブローバ・ロンシャン 】アンダー1万円はじめてのドレスウオッチ 「レビュー」

【 BULOVA LONGCHAMP 】

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手巻き式の腕時計を久しぶりに買いました。

手巻き式時計はL.L.bean(ハミルトン製)のフィールドウオッチを以前所有していたのですが、使用する度に巻き上げる作業が面倒で、随分前に手放して以来の手巻き式時計です。

何故この腕時計を購入したのかというと、たくさん腕時計は持っているのですが、恥ずかしながらいい歳したおじさんがフォーマルに使えるドレスウオッチを一本も持っていなかったからです。

以前は、小薔薇のチュードルをフォーマル用に使用していたのですが、その腕時計を手放してからは手持ちの腕時計で騙し騙しやりくりしていて、そろそろ年齢的にも一本は必要だろうと思い購入に至ったのです。

だからといって、高価なドレスウオッチてはなく、せめて形だけでもフォーマルに見えて、面白い腕時計はないものかと探していたところ、このブローバの腕時計に出会ったのです。

 

【 ドレスウオッチとは? 】

ドレスウオッチとは、冠婚葬祭などのフォーマルなシーンで使用する腕時計の事を指すのは知っていたのですが、具体的な定義は知らなかったので調べてみました。

  • アナログ式で秒針の無い2針が良いとされ、秒針のある3針でも可。
  • 文字板のカラーは基本的にホワイト、シルバーなどのカラーがベスト
  • インデックスはバーインデックスが最もシンプルで適しており、一般的なローマ数字、バーインデックスとアラビア数字のコンビなども可。
  • 形状はラウンド型で、あくまでも主役は腕時計ではないので、サイズは36mm以下の小振りで袖口に収まる薄型の物が良い。
  • ベルトはブラックのレザーベルト(クロコダイルレザー)がベストである。

要はいくら高価な腕時計でもスポーツウオッチなどの必要のない機能が付いた腕時計はドレスウオッチとしては不向きで、シンプルでクラシカルなデザインの上品な腕時計が良いとされています。

【 BULOVA 】

ブローバとはアメリカ生まれの腕時計メーカーで、1875年にニューヨークにて宝飾店として創業したのが始まりです。

1960年に機械式時計が主流の中、当時としては驚異の月差1分以内の音叉時計「アキュトロン」を発表し世界に名を広めました。

また、技術力にも定評があり軍用時計として採用されたり、NASAアポロ計画の公式時計の座をオメガのスピードマスターと争った実績もあります。結果破れたものの、1971年にアポロ15号の船長がブローバの腕時計を私物として持ち込み、実際にミッションで使用されました。

そんなブローバもクオーツウオッチの登場と共に衰退していった歴史があります。

そして、2008年にはシチズンに買収。その後、2010年には日本法人「ブローバジャパン」が設立され国内でも知名度を上げています。

それでは、ブローバのロンシャンを見てみましょう。

【 外観 】

クラシカルなデザインでホワイトの文字板にローマ数字のインデックスがよく似合い、シンプルなブラック針の2針なので視認性も非常に良いです。

そして、文字板の6時の位置にはSWISSの文字が入ってます。

  • ケース径 約32.5mm(リューズ除く)
  • 厚さ 約7.5mm
  • ラグ幅 17mm
  • 重さ 約30g(ベルト込み)
  • プラスチック風防
  • 17石 (手巻き式ムーブメント)
  • スイス製

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ケース径が32.5mmだと小振りなサイズに思えますが、エクスプローラ1(ケース径36mm)と比べてもホワイト文字板は大きく見えますね。また、機械式でも手巻き式の2針なので部品数も少なくケースは薄くて非常に軽いです。ちなみにセイコーブラックボーイの純正ジュビリーブレスだけで約60gだったので相当軽いです。

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クロコダイル風型押しのベルト。

ベルトの裏側にBULOVAのプリントがあり、尾錠にも刻印があるので、ベルトは純正品のようです。合成皮革だと思ったのですが、年代物のわりに合皮特有の劣化も無いので本革の型押しかもしれません。

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裏蓋はハメ込み式。

品番のような刻印のみ入ってます。スクリューバックではないので、防水性は期待できませんね。水回りでの取り扱いには注意が必要です。

 

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 リューズにもBULOVAのマークがはいってました。このようなディテールは嬉しいポイントです。

【 LONGCHAMPとは? 】

文字板に入る「LONGCHAMP」の文字

女性の方なら、ご存じの方が多いと思いますが、フランスに「ロンシャン」というブランドがあります。

ロンシャンは1948年にパリに創業したフランスのラグジュアリー・レザーグッズブランドで、ナイロン素材を使用した「ル・プリアージュ」は世界中でヒットしました。

実際、ロンシャンがデザインした腕時計をブローバが製造してWネームになっているのかは不明ですが、これは面白いと思い購入の決め手になったのは事実です。

調べていると、ブランドのロンシャンが関係しているという情報もあれば、モデル名という情報もあるので詳細は謎のままです。

ただ、1970年代の始め頃にはレディースですがディオールの腕時計をブローバが製造しており、BULOVA×DiorのWネームが存在していました。そして、その頃の腕時計はブローバ・ディオールと呼ばれています。

そして、この手巻き式のブローバ・ロンシャンも、おそらく同じぐらいの年代に製造されていた腕時計だと思うので、特にロンシャンが好きなわけではありませんが、話のネタになるWネームだったら面白いなあと勝手に思っています(笑)

 

最後に、今回はじめてのドレスウオッチとしてアンダー1万円で購入したブローバ・ロンシャンなのですが、外観や仕様はドレスウオッチとしての条件をしっかりとクリアしており、問題なくフォーマルに使用できるので大変満足しています。

そして、以前手巻き式の腕時計を手放した理由として巻き上げの面倒臭ささも普段使い用ではないので全く気になりません。それどころか部品点数も少なくタフな作りなのか、今まで何十年もメンテナンスされていなかったと思われるこの時計が、誤差なく正常に稼働しているのには驚きました。

このように、フォーマル専用に使うドレスウオッチでしたら、自動巻きの腕時計と比べれば、どのブランドでも比較的安価に購入できる手巻き式をあえて選ぶのも面白いかもしれませんね。