無駄遣い備忘録 『 漢の腕時計編 』

とにかく浪費癖のある僕が買った腕時計の備忘録 ダイバーズウオッチが大好きですが、ダイビングはしません😁

【 CITIZEN クロノグラフ 0510-K16024CKW 】あなたの「SPEED MASTER」は大丈夫ですか?

どうも! ご無沙汰しております。

庶民派腕時計ハンターのダイスです。

ブログはサボっていましが、相変わらず腕時計はコツコツと買い続けております。

早速ですが、今回は新たに入手した

シチズン クロノグラフ(通称スピードマスター)  

の話です。

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この腕時計はインダイヤルの位置こそ変えてありますが、オメガのスピードマスター似のルックスで、シチズン「スピードマスター」のニックネームで海外では非常に人気があるモデルです。 

インスタグラムなどでも検索するとベルトを革ベルトに交換したりして遊んでいる愛好家のカッコいい画像を見つけることができます。

ちなみに、この腕時計の海外での品番はOXY  AN0880-57L(BLUE)で、OXY名が付いているモデルです。

腕時計本体にOXYのロゴは入っていませんが、僕のイメージだとOXYのロゴが入っているモデルは廉価版のスポーツモデルというイメージなので、このモデルにロゴを入れなかったのは正解だったと思います。

そのため廉価版のイメージは無く高級感が増し、このモデルの人気にも繋がったのではないでしょうか。

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画像右側は同じムーブメントを搭載した【 0510-S68211 HST 】OXY ミリタリークロノグラフです。やはりOXY名が入るだけでカジュアル感が増し、全然イメージが違いますよね。

 

さらに調べてみると、カラー展開はBLACKはもちろん他にSILVERもあったようです。

BLACKとBLUEは今までに何度かUSEDで見つけているので、頑張って探せば現在でも程度の良い個体が入手できるかもしれません。

既に手元にはありませんが、実際にBLACKは過去に3本所有していたことがあり、更に今回入手した個体とは別のBLUEを先月店頭で発見し買うか悩んでいたのですが、価格と状態のバランスが悪かったので購入には至りませんでした。しかし、最近新たに他の店でBLUEを再度発見し今回は状態も良く価格も相応だったので入手しました。

この様に今までに5本のシチズンスピードマスター(USED)の実物を見てきたのですが、見てきた5本全てに共通する残念な症状があることを発見しました。

 

その残念な症状とは?

 

 

 

たった5本のサンプルなので、たまたま運が悪く偶然なのかもしれませんが、実物を見てきた全てのスピードマスターの風防内側が雲っていたのです。

以前所有していたBLACKの3本中1本は購入する前から風防内側に汚れ?曇り?と明らかにわかるレベルで雲っていたのですが、入手が困難だと思い妥協して購入しました。その後の2本は満遍なく内側がうっすら雲っていたので購入時は気付きませんでしたが、明るい場所(屋外)で見てみると、はっきり雲っているのに気付き、気付いてしまうと気になってしょうがなかったので、時計屋で3000円払って内部点検と合わせて風防内側をキレイにしてもらったのを記憶しています。

 

今回入手した個体は?

前置きが長くなりましたが、それでは今回入手した個体を見てみましょう。

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どうでしょうか?

わかりにくいですが、雲っています。

曇っていると風防にインデックスやカレンダーが反射して亡霊の様に映り込んだりするので、かなり気になります。

曇り除去に3000円は払いたくないので、今回は自分で拭き取りにチャレンジしてみました。

裏ブタを開けて

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リューズを抜くオシドリの場所も丁寧にPUSHと書かれていたので、リューズを押し込んだままの状態で、細いピンで押すと簡単にリューズが抜けました。

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ムーブメントを取り出してみましたが、チャプターリングは取り外し不可でした。

取り敢えず風防の内側を綿棒で擦ってみると…

これだけ汚れていました。

セーム皮でキレイに拭きあげ、エアーでホコリを飛ばし、気休め程度ですが100均で買っておいたメガネ用の曇り止めクロスで仕上げました。

そして、再度ホコリの混入がないかをチェックし終了です。

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 いかがでしょうか?

ずいぶんキレイになったと思いませんか?

ついでにプッシュボタン周りに汚れが溜まっていたのでキレイにしておきました。

 

◇まとめ◇

あまり気にしなければ、特に気になる程の曇りではなかったのですが、いざ分解して拭き上げてみると作業前と後では比べ物にならないぐらい風防がクリアになりました。

表記的には10気圧防水となっていますが、ネジ込み式のリューズではないですし、プッシュボタンもあるので、その辺りから水分が侵入しやすいのかもしれません。そのため、プッシュボタンが錆び付いて動きが悪い個体もありました。

今回は無事に拭き上げができましたが、なるべくならムーブメントを取り出したくはないので、水回りでは気をつけて使用する事をオススメします。

 

同じ腕時計をお持ちの方

あなたの「SPEED MASTER」は大丈夫ですか?

 

 

 

 

 

【 SEIKO S240-400A PULSE METER (SBBQ005) 】グッドルッキングなヘルスウォッチ 【レビュー】

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セイコーイエローをベースにアーチ状のデジタル表示と、ど真ん中に赤色のハートマークを配置したこのデザイン!

 

「グッとくるデザイン」だと思いませんか?

 

セイコーファンじゃなくても、ついつい目を奪われてしまうミニオンズ」のようなデザインがおもしろく、みつけたら絶対に欲しくなてしまう魅力的なデザインの腕時計です。

ちなみに、デザインが優れた物事に贈られるグッドデザイン賞を1990年に受賞しています。

やはり良いデザインの腕時計は何年経っても色褪せませんよね。

80年代から90年代にかけて登場したツールウォッチはデザインが秀逸で名品が多いので集め出したらキリがないんですけど、いざ探してみるとこんな感じのデジタルスポーツウォッチも最近ではなかなか目にしなくなったような気がします。

そもそも使用目的が限られた特殊な腕時計なので流通数も少なく、破損したり故障したら修理せずに捨てられていたのが普通だと思うので現存数が少ないのは容易に予想できます。さらに年々希少性が増してきているのと、現代にはないデザインが再注目され今のうちに確保しておこうと僕みたいに探しまわっている人が国内外問わず増えてきているのも事実だと思います。

そのためか状態の良い個体は徐々に高騰してきていますが、ヴィンテージのダイバーなどと比べればまだまだマイナーなコレクターズアイテムなので、お手頃に掘り出し物をみつけられるチャンスもあると思うので探してみるのも楽しいですよね。

 

それでは見ていきましょう。

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【SEIKO 1990年 販売店仕入れカタログより転載】

今回紹介するパルスメーターはSEIKO SPORTSのランナーズ と呼ばれるシリーズから派生した一本でパルスメーターを搭載したモデルとしては3代目にあたると思われます。

今でこそ普通ですが、腕時計に時間を知る事以外に専門的な機能を持たせた多機能時計としては、1982年に登場した初代パルスメーター(S229)がはしりで、巷のヘルシーブームに乗って当時では大いに注目されたようです。

その後の1985年には胸にアダプターを直接装着して走行中でも常に心拍数を腕時計に自動表示することができる(S234)が本格ランナー向けに登場しています。

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※S234-5000(ALIEN 2着用モデル)

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【モノマガジン別冊 1985年 How To Wrist Watchより転載】

↑この様な物々しい装置を見ると、さすが1964年 東京オリンピックの公式時計に採用されてから、数々のスポーツ大会の計時を担当してきたSEIKOだけあって、スポーツ分野の腕時計に積極的に取り組んでいたのがわかります。このパルスメーターも当時としては相当力を入れていた代表的な腕時計の1本なのではないでしょうか。

【サイズ】

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【操作方式】

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Aボタンがモード切り替えボダンで

TIME表示→STOP WATCH表示→TIMER表示→ALARM表示

に切り替わっていきます。

■時刻, カレンダー合わせ

Aボタンを押してTIME表示にする。

Bボタンを長押しすると、秒が点滅しDボダンで修正できます。

Cボタンを押すと、【秒→分→時→日→12時間/24時間→年→月】へと修正できる箇所が移動していくので、Dボタンで修正

全て合わせ終わったらBボダンを押して終了

 

※基本的にTIMER ,  ALARMの設定もBボタンの長押しで点滅させ、Cボタンで修正する箇所を選択してDボダンで修正する感じです。

 

心拍計(脈拍計)の使い方

※腕から腕時計を外した状態でも心拍を測定可能

Eボタンを押して「心拍(PULSE)表示」にする。

Eボタンの右側にあるタッチセンサーの上に指の腹を軽くあてる。

中央のハートマーク(モードサイン)が周期的に点滅を繰り返すので、その時の表示を読み取る。

※測定開始してから、表示値が安定するまでに数秒間かかるので、数値が安定してからの表示を読み取る。

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【パルスメーターの活用方法】

この時計は「安静時の心拍数」、運動した時の「上限(目標)心拍数※1」、実測心拍数を用いて【運動強度:百分率(%)】を表示させることができます。

※1 上限(目標)心拍数 = 安静時の心拍数+(220-年齢-安静時の心拍数) × (係数:0.6~0.8)

係数は体力に自信のある人は0.8、体力に自信のない人は0.6を使用する。

■運動強度を表示させる方法

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平常値(安静時の心拍数)、上限値(上限心拍数)を設定する。

① Eボタンを押しPULSE表示にする。

②Bボタンを長押しすると、「平常値」と⬇️が点滅するので、Dボタンを押して数値をセットする。

③Cボタンを押すと「上限値」と⬆️が点滅するので、Dボタンを押して数値をセットする。

④合わせ終わったら、Bボタンを押してPULSE表示に戻す。

上記の設定をしておくと、運動後の心拍測定時に運動強度が%で表示される。

※この時計の心拍測定方法は、光電脈波検出方式を採用

指先の毛細血管内を流れる血液の脈流を光で感知し、電気信号に置き換えて計算し、1分間あたりの心拍数としてデジタル表示させている。

セイコースポーツ パルスメーター 取扱説明書より転載】

【 SEIKO ALBA N944-7A50 】HYPER-TECH TITANIUM 使い方ガイド

すっかり忘れていましたが、こんなの持ってました。

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1994年公開の映画「スピード」で主演のキアヌリーブスが劇中でG-SHOCKの「DW-5600」を着用しており、G-SHOCKブームの火付け役となったのは有名な話ですが、時を同じくしてセイコーアルバから登場したのが、このHYPER-TECHです。

とにかくクセが強いデザインが多かったシリーズでG-SHOCKの様に樹脂ケースをまとったモデルもありました。

発売当時、中学生だった僕は既にカシオのDW-5600C-1を愛用していたので、HYPER-TECHには全く興味がなかったのですが、数年前店頭で状態の良いHYPER-TECHを発見し、現代にはないデザインの面白さと、懐かしさもありコレクション用に購入しておりました。

せっかくなので、今回は設定方法がやや複雑な「N944ムーブメント」の時刻合わせなどの方法を紹介しておこうと思います。

(古いモデルなので、セイコーのホームページにダウンロードできる【N944】の説明書はありませんでした。)

【 主な仕様 】

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それぞれのインダイヤル(12時、3時、9時の位置にある小さな文字板)を見てみると、12時の位置が「1/10秒計」、3時の位置が「24時間表示のデュアルタイム」、9時の位置は「AM、PM 12時間刻みの24時間計」です。

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時刻表示の際、赤色の秒針は針先とは逆側で日付を表しています。

3時の位置から1日がスタートして、9時の位置までカレンダーの日付表示があります。上の画像は18の位置を指しているので18日です。

おもしろいギミックですが、数字がかなり小さいので、日付を瞬時に判断する事はできませんね。

【 各種設定方法 】

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※リューズを時計回りに回転させると6時位置にある小窓のモードが①~⑥の順に変わっていきます。

時刻表示

アラームON (③でセットした時間にアラームが鳴ります。)

アラーム時刻設定

各種針のゼロ位置設定

カウントダウンタイマー(1分~60分まで設定可能)

ストップウォッチ(秒針はスイープ運針)

【 はじめに 】

バッテリー交換などをした際は、はじめに④でゼロ位置設定をして下さい。

【 ④→Ф← ゼロ位置設定 】

リューズ一段引きの状態でAボタン(時計回りに回転)、Bボタン(反時計回りに回転)を押すと赤色の秒針と連動して12時位置の1/10秒計を調整できるので、ゼロ位置に合わせる。

そのままリューズ一段引きの状態でリューズを回すと3時位置のデュアルタイムが調整可能。

そして、リューズ二段引きの状態でAボタン、Bボタンを押すと長針が動くので0時の位置に合わせる。その時、9時位置のインダイヤルの針も動くので合わせてAM12時にセットする。

【 ① TIME 】

現在の日付と時刻を設定できます。

↓手順↓

リューズを回して小窓に【TIME】を表示させる。

1. リューズを一段引き出しAボタン、Bボタンを押して秒針の弧になっている部分を日付に合わせる。

この状態でリューズを回すと3時位置のデュアルタイムも調整可能。

2.リューズを二段引き出してAボタン(時計回り)Bボタン(反時計回り)を押して時刻を合わせる。このとき9時位置のインダイヤルも動くのでAM、PMを気をつけて設定する。

(アラームをONにする②の場所でも日付、時刻設定が可能。)

【 ③ SET 】

アラームを鳴らす時刻の設定ができます。

↓手順↓

リューズを回して小窓に【SET】を表示させる。

リューズを二段引き出してAボタン、Bボタンでセットする。その際AM、PMに気をつけてアラーム時刻を設定する。 

そして、小窓を【②TIMEアラーム】の位置にしておくとアラーム音が鳴る。

【 ⑤TIMER 】

1分~60分までのタイマーが設定できます。

赤色の秒針が反時計回りに回転しカウトダウンします。3秒前からピッ! ピッ! ピッ! ピーーー! とアラーム音がなります。

↓手順↓

リューズを回して小窓に【TIMER】を表示させる。

リューズを二段引き出してAボタン(時計回り)Bボタン(反時計回り)を押して設定する。

【 ⑥CHRONOGRAPH 】

ストップウォッチ

リューズを回して小窓に【CHRONO】を表示させる。

↓使い方↓

Aボタンでスタート、Aボタンでストップ、Bボタンでリセット

 

WATCH DATA 】

ケース径縦 約49mm (ラグ先~ラグ先)
ケース径横 約48mm (リューズ含む)
厚さ 約11mm
ラグ幅 20mm
10気圧防水

チタンケース、裏蓋ステンレス

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ルミブライト

当日定価22000円(税抜き)

【 SEIKO 3M22-0D49 】アークチュラどこか懐かしい巨匠の1本【レビュー】

コロナによる自粛ストレスが原因でしょうか!?

物欲がとまりません。

そんな僕が今回入手したのが以前から店頭で目を付けていたセイコーの※①「アークチュラ」です。

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半年ぐらい前から店頭に並んでいたのですが、もちろん売れる気配もなく、ついに値下がりしたので、これは良い機会だと思い購入してしまいました。

これは、1997年に自動巻き発電システム「キネティック」を搭載した「アークチュラ」というシリーズで、多くのバリエーションが登場しました。

以前は中古でもたまに見かける事があったのですが、特に興味もなく欲しいとも思わなかったので完全にスルーしていた腕時計です。あれから時も経ち最近では滅多に見かけなくなっていたので、店頭でこれを見つけた時には今のうちに買っておいた方がいいかな!?などと思いながらも価格で迷っていて、店頭に訪れた際は売れてしまっていないか、値引きになっていないかを必ずチェックしていました。

ついに入手したので調べてみました!

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【 SEIKOウオッチカタログ1998年より転載 】

1998年のカタログに、今回入手したのと同じ文字板のモデルは掲載されていませんでしたが、Cal.3M22なのでサイズが小さい方です。レディースもしくは、ボーイズサイズですね。

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レディースサイズと言ってもケースサイズが横約36mm(リューズ含む) 縦約45mmあるので、 SEIKO 2625ダイバーと比べてみると大きく感じます。

【 ヨルグ・イゼック 】  デザイン

このアークチュラをデザインしたのは、ロレックス、タグホイヤーカルティエティファニーブレゲなど数多くの腕時計のデザインを手掛けた腕時計デザイナー※①【ヨルグ・イゼック氏】によるものです。

実際、腕時計デザイナーの巨匠イゼック氏のデザインじゃなければ、僕自身買う事はなかったと思います。

セイコーと言えば80年代に工業デザイナーの※②【ジョルジェット・ジウジアーロ氏】がセイコーの「スピードマスター」などをデザインしていたのは有名ですよね。今でもオリジナルには根強いファンがいて人気があるので、復刻などもされています。

 

【レビュー】

全体的に曲線を基調としたデザイン(金属粉末射出成型技術を駆使して実現)が目を引きます。風防もカーブハードレックスですね。そして、文字板はとてもシンプルなデザインですが、0時~6時までグラデーションのドットが入りアクセントになっています。

以前は奇抜で、近未来的なデザインが好みではなかったのですが、巨匠がデザインした腕時計と言うなら、なんだか良く見えてきますよね?

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裏蓋に保護シールが貼ったままなので、未使用品なのでしょうか?全体的に使用感はありませんでした。

ケース自体は表面と裏蓋のみがステンレスといった感じで、ずっしりとした重量感はありません。ケースの下半分はプラスチックケースですのでベルトを含めても42gと軽く、高級感もありませんね。

そして、キネティックなのでリューズの上に充電量を確認するインジケーターボタンがあります。このボタンを押すと秒針が早送りされ発電し蓄えられたエネルギーで今からどれぐらい動き続けるかを知ることができます。

【充電方法】

説明書には「1秒間に2往復の早さで、約20cmくらいの距離を往復させるように振る」と書かれています。

振るとがギュイーン ギュイーンとローターが巻き上がる音がするのですが、このモデルはケースが薄いからなのか音が大きく感じます。装着している時も、腕を動かすとギュイーンと音がする事もあるので、その音が気になる人もいると思いました。

そして、約350回~400回(往復)させると1日分の充電量を確保できるそうなのですが、今回買った個体はどれだけ振っても1日ぐらいで動かなくなってしまうので、さすがに二次電池は弱っているようです。

【秒針の早送り量と稼働時間】

(インジケーターボタンを押して5秒ぶんの範囲を秒針が早送りしたら、約3時間~約1日稼働するということです)

  • 5秒→約3時間~約1日
  • 10秒→約1日~約2日
  • 20秒→約2日~約3日
  • 30秒→約3日以上

※この頃のキネティックはフル充電しても放置していると約7日間程度しか稼働しないようです。

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もちろんベルトもイゼック氏によるデザインです。

シリコン製なので、非常に肌触りが良く、ベルト裏側の粒々形状により汗がたまりにくい構造で、肌にも貼り付きにくくて良いですね。また、尾錠もケース形状に合わせて曲線が基調のデザインになっています。

調子良さげなので、他のダイバーに付けようとしたのですが取り付け部分の形状が特殊だったので、他の腕時計には装着不可でした。

【まとめ】

シンプルなのに実に癖の強いデザインです。今後、このイゼック氏のアークチュラは復刻される事はあるのでしょうか?

絶対に無いでしょうね。

決して高くない値段で半年間売れなかった時計です。正直人気の無いシリーズだと思うので、イゼック氏デザインの腕時計の中では破格値だと思います。

デッドストックでも安く買えるこのシリーズをコレクションするのは面白いかもしれないです。敵も少ないですし。

しかも、調べていたらダイバータイプもあるようなので、見つけたらチビチビ集めていきたいと思います。

ただ、キネティックなのでオーバーホールなどしていなければ、間違いなく二次電池がダメになっていると思いますので、安くてもその点は注意した方が良いですね。基本二次電池交換はオーバーホールと合わせてセイコーでしか行っていないと思います。

今回入手した個体は暇な時に自分で二次電池交換にチャレンジしてみようと思います。

また、その時はブログでリポート致します。

 

 

※①【アークチュラとは?】
ダイヤル上のデザインポイントとなっているアーク(インジケーター部分の弧)と、オレンジ色にひときわ輝く、牛飼い座の一等星のラテン語名ACTURUS(アークトゥルス)の造語です。一等星アークトゥルスは春の夜空の中で最も明るいと言われている星です。

【 SEIKOウオッチカタログ1998年より転載 】

※②ヨルグ・イゼック氏は1953年、東ベルリンに生まれ精密機械学を学び、ロンドンのアカデミー・オブ・アーツに入学、その後スイスの時計会社に勤務しデザイン分野で活躍した。その後、イゼック・スタイリング社を設立し、時計のデザインでジュネーブ・グランプリを受賞。

※③ジョルジェット・ジウジアーロ氏は1938年、イタリア生まれの工業デザイナーである。フィアット パンダ、ゴルフ、デロリアンなど歴史に残る名車を数多くデザインしている。

 

 

【 SEIKO 6531-600A 】これぞ匠の技!? 砥石で風防を研磨してみた!

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以前紹介したSEIKO Avenue 6531-600a

戦場で使われていたのか?

と思わず突っ込みたくなるぐらいキズだらけのこの腕時計

もちろんガラスもキズだらけだったので、砥石を使っての研磨にチャレンジしてみました。

研磨するのにあたって購入したのが、#3000, #6000の砥石2つです。

ホームセンターで購入したのですが、#3000はどこのホームセンターでも売っていて簡単に入手できたのですが、#6000の安い砥石を見つけるのに多少苦労しました。

#3000, #6000共に一番安い2000円弱の物を購入したのですが、粒度の番手が上がるにつれて価格は上がっていくようです。

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※赤いのは#1000のダイヤモンドヤスリです。以前これで研磨したら、取り返しのつかない事になったので、今回は使用しません。

【はじめに】

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今回研磨した腕時計はフラットのガラス(ハードレックス)で、横から見るとケースよりガラスが飛び出している腕時計だったので砥石での研磨にチャレンジしてみました。

また、水を使用して研磨するのでムーブメントを取り出してから行うのが最良ですが、面倒だったので今回は浸水覚悟で研磨を行いました。もちろん故障する可能性もありますのでご注意下さい。

【 作業開始 】

#3000の砥石は5分程水に浸してから使用して下さいと注意書きがあったので、水に浸けてから使用しました。また、#6000の砥石は水に浸さなくても使用可能との事てした。

#3000の方は十分に水に浸さないと、砥石自体が水を吸い込むのでスムーズに研ぎづらく、一方#6000の砥石は霧吹きで水を吹きかけながらの作業で十分に研ぐ事ができました。

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#3000で荒削りをしてから#6000に移行していく感じで研磨します。

研いでいると水が茶色く濁ってくるのですが、この茶色の水で研磨されているので洗い流さずひたすら研ぎます。

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ある程度研ぎ続けると磨りガラスの様になっていくのですが、砥石は同じ場所で研ぎ続けるとその部分だけがすり減ってフラットではなくなるので、ガラス面を均等に研ぐことが思った以上に難しかったです。僕の場合はガラスの中央付近が全然磨りガラス状にならなくて外周ばかり削れてしまいました。

さらに、深いキズまで消そうと思うと、相当な忍耐力が必要になるので、今回は諦めて次の作業に移ります。

 

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キイロビンをガラスに少量つけて、リューターを使い磨いていきます。

フエルトバフは筆先の様な形状をしている方がフエルトも硬めで扱いやすく、研磨面積は小さいですがピンポイントに攻められるので効率は良かったです。

ちなみにキイロビンはクリーム状なので、少し水で薄めて使った方が消費量も抑えられて良いと思います。

そのまま使用すると、すぐに水分がなくなり細かい粉になって舞うので、吸い込んだり目に入らないように注意が必要です。

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全体的に曇りがなくなるまで研磨しました。明らかに細かなキズは消えて見映えは良くなりましたが、表面を「キズミ」で見てみると肉眼では気にならないのですが、砥石の粒子でついたと思われる無数の細かなキズが見えます。

キイロビンで溶けたように滑らかになっているので、うねうねと波打っている感じです。

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さらに酸化セリウムで磨けば、もう少しキレイになると思いますが、今回はこれぐらいで終了し追加で2本研磨しました。

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【 作業を終えて 】

明らかにキズだらけの腕時計だったので、細かいキズが目立たなくなって仕上がりには満足しています。

作業前に比べると確実に見映えは良くなったのは事実ですが、やはり#6000の砥石(砥石のグレードも関係しているかもしれません)であっても元々キズがなかった部分に細かなキズが入ってしまうのは気になりますね。

まだまだキレイになるとは思いますが、新品のガラスの様に完全にフラットにすることは無理なので、全体的にキズがついてしまったガラスでない限り、やらない方が良いと思います。

ただ今回3本の腕時計を研磨したのですが、キズだらけの時計がキレイになっていくのは気持ちが良いですね。作業も大変ですが楽しいので今後ガラスがキズだらけの腕時計に出会っても研磨できそうだったら購入の選択肢に入れても良いかなと思えました。

また無駄遣いが増えそうです。

 

 

【 ブローバ・ロンシャン 】アンダー1万円はじめてのドレスウオッチ 「レビュー」

【 BULOVA LONGCHAMP 】

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手巻き式の腕時計を久しぶりに買いました。

手巻き式時計はL.L.bean(ハミルトン製)のフィールドウオッチを以前所有していたのですが、使用する度に巻き上げる作業が面倒で、随分前に手放して以来の手巻き式時計です。

何故この腕時計を購入したのかというと、たくさん腕時計は持っているのですが、恥ずかしながらいい歳したおじさんがフォーマルに使えるドレスウオッチを一本も持っていなかったからです。

以前は、小薔薇のチュードルをフォーマル用に使用していたのですが、その腕時計を手放してからは手持ちの腕時計で騙し騙しやりくりしていて、そろそろ年齢的にも一本は必要だろうと思い購入に至ったのです。

だからといって、高価なドレスウオッチてはなく、せめて形だけでもフォーマルに見えて、面白い腕時計はないものかと探していたところ、このブローバの腕時計に出会ったのです。

 

【 ドレスウオッチとは? 】

ドレスウオッチとは、冠婚葬祭などのフォーマルなシーンで使用する腕時計の事を指すのは知っていたのですが、具体的な定義は知らなかったので調べてみました。

  • アナログ式で秒針の無い2針が良いとされ、秒針のある3針でも可。
  • 文字板のカラーは基本的にホワイト、シルバーなどのカラーがベスト
  • インデックスはバーインデックスが最もシンプルで適しており、一般的なローマ数字、バーインデックスとアラビア数字のコンビなども可。
  • 形状はラウンド型で、あくまでも主役は腕時計ではないので、サイズは36mm以下の小振りで袖口に収まる薄型の物が良い。
  • ベルトはブラックのレザーベルト(クロコダイルレザー)がベストである。

要はいくら高価な腕時計でもスポーツウオッチなどの必要のない機能が付いた腕時計はドレスウオッチとしては不向きで、シンプルでクラシカルなデザインの上品な腕時計が良いとされています。

【 BULOVA 】

ブローバとはアメリカ生まれの腕時計メーカーで、1875年にニューヨークにて宝飾店として創業したのが始まりです。

1960年に機械式時計が主流の中、当時としては驚異の月差1分以内の音叉時計「アキュトロン」を発表し世界に名を広めました。

また、技術力にも定評があり軍用時計として採用されたり、NASAアポロ計画の公式時計の座をオメガのスピードマスターと争った実績もあります。結果破れたものの、1971年にアポロ15号の船長がブローバの腕時計を私物として持ち込み、実際にミッションで使用されました。

そんなブローバもクオーツウオッチの登場と共に衰退していった歴史があります。

そして、2008年にはシチズンに買収。その後、2010年には日本法人「ブローバジャパン」が設立され国内でも知名度を上げています。

それでは、ブローバのロンシャンを見てみましょう。

【 外観 】

クラシカルなデザインでホワイトの文字板にローマ数字のインデックスがよく似合い、シンプルなブラック針の2針なので視認性も非常に良いです。

そして、文字板の6時の位置にはSWISSの文字が入ってます。

  • ケース径 約32.5mm(リューズ除く)
  • 厚さ 約7.5mm
  • ラグ幅 17mm
  • 重さ 約30g(ベルト込み)
  • プラスチック風防
  • 17石 (手巻き式ムーブメント)
  • スイス製

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ケース径が32.5mmだと小振りなサイズに思えますが、エクスプローラ1(ケース径36mm)と比べてもホワイト文字板は大きく見えますね。また、機械式でも手巻き式の2針なので部品数も少なくケースは薄くて非常に軽いです。ちなみにセイコーブラックボーイの純正ジュビリーブレスだけで約60gだったので相当軽いです。

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クロコダイル風型押しのベルト。

ベルトの裏側にBULOVAのプリントがあり、尾錠にも刻印があるので、ベルトは純正品のようです。合成皮革だと思ったのですが、年代物のわりに合皮特有の劣化も無いので本革の型押しかもしれません。

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裏蓋はハメ込み式。

品番のような刻印のみ入ってます。スクリューバックではないので、防水性は期待できませんね。水回りでの取り扱いには注意が必要です。

 

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 リューズにもBULOVAのマークがはいってました。このようなディテールは嬉しいポイントです。

【 LONGCHAMPとは? 】

文字板に入る「LONGCHAMP」の文字

女性の方なら、ご存じの方が多いと思いますが、フランスに「ロンシャン」というブランドがあります。

ロンシャンは1948年にパリに創業したフランスのラグジュアリー・レザーグッズブランドで、ナイロン素材を使用した「ル・プリアージュ」は世界中でヒットしました。

実際、ロンシャンがデザインした腕時計をブローバが製造してWネームになっているのかは不明ですが、これは面白いと思い購入の決め手になったのは事実です。

調べていると、ブランドのロンシャンが関係しているという情報もあれば、モデル名という情報もあるので詳細は謎のままです。

ただ、1970年代の始め頃にはレディースですがディオールの腕時計をブローバが製造しており、BULOVA×DiorのWネームが存在していました。そして、その頃の腕時計はブローバ・ディオールと呼ばれています。

そして、この手巻き式のブローバ・ロンシャンも、おそらく同じぐらいの年代に製造されていた腕時計だと思うので、特にロンシャンが好きなわけではありませんが、話のネタになるWネームだったら面白いなあと勝手に思っています(笑)

 

最後に、今回はじめてのドレスウオッチとしてアンダー1万円で購入したブローバ・ロンシャンなのですが、外観や仕様はドレスウオッチとしての条件をしっかりとクリアしており、問題なくフォーマルに使用できるので大変満足しています。

そして、以前手巻き式の腕時計を手放した理由として巻き上げの面倒臭ささも普段使い用ではないので全く気になりません。それどころか部品点数も少なくタフな作りなのか、今まで何十年もメンテナンスされていなかったと思われるこの時計が、誤差なく正常に稼働しているのには驚きました。

このように、フォーマル専用に使うドレスウオッチでしたら、自動巻きの腕時計と比べれば、どのブランドでも比較的安価に購入できる手巻き式をあえて選ぶのも面白いかもしれませんね。

 

 

 

 

【 TAG HEUER Super Professional 840.006-2 】そろそろ買っておきたい「タグホイヤー スーパープロフェッショナル」レビュー

夏!真っ盛り!

夏といえばダイバーズウオッチだ!

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出会いは10年以上も前になるのだが、ヴィンテージダイバーに興味を持ち始めた頃、色々と雑誌やネットで調べている時に、数あるダイバーズウオッチの中から目に飛び込んできたのが個性的なデザインのダイバーズウオッチTAG HEUER スーパープロフェッショナル」だった。

最初の印象は特徴的なベゼルが好みではなかったのだが、時を経て趣味が変わったのか、最近無性に欲しくなり良い個体は無いかと秘かに探していたのだ。

そして、今回理想的な個体を発見することが出来たので急遽入手したのである。

このスーパープロフェッショナルは「ホイヤー」時代の1984年のカタログより登場したモデルで、2001年のカタログにも掲載されていたので、かなり長い間生産されていたロングランモデルである。

1984年に登場した直後の1985年にはTAGグループからの資金援助を受けて「ホイヤー」から「タグ・ホイヤー」に社名を変更し、ロゴマークも変更された。そのため初期の物はHEUERマークの個体も存在しており現在では貴重である。

また、HEUERマークとTAGHEUERマークが1つの個体に混在しているものもあるようで、例えば、文字盤がHEUERマークでブレスはTAGHEUERマークだったり、ケース裏側にもマークがあるので、その部分だけがHEUERマークなど何パターンかありそうである。

このように、同一モデルでも微妙な仕様の違いがあるのは、リーバイスジーンズの様でコレクター心をくすぐるのだ。

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CALIBRE11より引用

発売当時の価格は

Ref.840.006→135,000Yen 

Ref.844.006(GPベゼル) →150,000Yen

であった。

また、スーパー・プロセット

  • 延長バンド付ゴムバンド
  • 長さ調整可能ゴムバンド
  • バンド交換用特殊工具
  • 減圧表
  • 水牛皮ケース

上記のセットだと

Ref.840.006→260,000Yen 

Ref.844.006(GPベゼル)→275,000Yen

セット価格が異常に高額だったようで、セットでの完品は滅多に出てこない。

 

僕が今回入手した個体はRef.840.006-2  Cal.ETA2824-2で、末尾に-2が付いているのだが、Ref.840.006と違いがあるかどうかは不明だ。

1991年のカタログまでRef.840.006が掲載されており、それ以降のカタログでは品番がWS2110.BA0349になっている。その変更に合わせて販売価格も165,000Yenになったようだ。

 

【レビュー】

やはり一番特徴的なのは、グローブを装着したままでも操作ができるベゼルである。10分毎のメモリが大きく表示された逆回転防止ベゼルだ。

かなり操作はしやすいのだが、何かの拍子に出っ張りに引っ掛かりベゼルを回転させてしまう恐れがある。

実際に僕が経験したのだが、腕時計をしていない方の腕がベゼルに触れてしまいカチカチカチと回転させてしまった事があるので、実際海で使う際は注意が必要だ。

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「 T SWISS MADE T」のトリチウム夜光が良い感じに焼けており、ヴィンテージダイバーの醍醐味を楽しむことができる。

今でも強い光を当てれば多少の間は光るのだが、かなり夜光は弱っている。

この他にも「T < 25 SWISS MADE T < 25」の表記のものや、単に「SWISS MADE」のものも存在しているようだ。

古い年代の個体になると、ベゼルの夜光部分が焼けて濃いオレンジ色に変色しているものや、針の夜光が剥がれ落ちているものもあるが、今回入手した個体は状態も良いので、これから、更に経年変化を楽しめそうである。

 

ブラックボーイと比べてみる

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並べてみるとよく分かるが、スーパープロフェッショナルのケースはマット仕上げなのでまったく質感が違う。

さすがに1000mダイバーで、タグホイヤーの腕時計の中でも最強の強度を誇っていたモデルなので、それなりの大きさではあるのだが、最近の腕時計と比較するとびっくりする程の大きさではない。

ブラックボーイがベゼル経約41mm、厚さが約13mmなのに対して、ベゼルの一番突起している部分で約43mm、厚さは約14mm程度である。

リューズはネジ込み式で、グッと押し込んでからネジ込むのだが、ぐるぐるとネジ込む感じではなく、ロックをかける感じで軽く絞め込む感覚である。

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ブレスはバックルが大きいタイプの社外品に交換して使用しているのだが、純正ブレスにはTAG HEUERのマークが入っている。

更に後期型は、ダブルロックのバックル部分にリューズのマークと同様にTAG HEUERの文字が入らない、枠のみのマークが入るタイプもある。

最初期=HEUERマーク→TAG HEUERマーク→枠のみのTAG HEUERマーク

エクステンションタイプで、ウエットスーツの上からも着用可能、そして長さの調整方法はオーソドックスな割りピン方式である。

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裏蓋は無くケースと一体化させたモノコック構造のワンピースケースだ。

裏蓋が無いためムーブメントへのアクセスはベゼル側からの作業となる。

840.006-2の刻印があり、白く塗り潰してある部分にシリアル番号が入る。

さすが、ISO(国際標準化機構)の極めて厳しいテストをパスしているだけあって、かなり頑丈そうなダイバーズウオッチである。

その分、重量は149gとヘビー級になっているので重い腕時計が苦手な人にはオススメしない。

 

僕自身、以前から1000mのダイバーズウオッチが欲しいと思っていて、セイコーのイエローTUNA( SBBN027 )を狙ってコツコツとお金を貯めていたのだが、たまたま店頭で実物のスーパープロフェッショナルを見る機会があり、急遽そのカッコ良さに惹かれ購入に至ったのだ。

急遽と言っても衝動買いではなく、それなりの理由があるのだが、最近オークションやフリマアプリなどでもブランドを問わずヴィンテージの1000mダイバーを見かける機会がめっきり減っていたのと、知らぬ間に80年代から90年代のタグホイヤーの一部のダイバーズウオッチが値上がりしはじめており、僕自身もProfessional 2000のダイバーズウオッチを最近売却しており、身をもって実感していたからである。しかもボーイズサイズの様な小振りのタイプも高値で取り引きされているのだ。

そんな中、誰もが知るブランドで現在でも10万円以下で購入可能な機械式ヴィンテージダイバーズウオッチはスーパープロフェッショナル以外にはない。

同モデルのスーパーレアなブラックPVDバージョンの入手はかなり難しいが、通常のRef.840.006とWS2110は容易に見つける事ができる今のうちが状態も含め選ぶことのできる最後のチャンスではないだろうか!?

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